マンションを売却しても非課税になる場合
マンションを売却すれば「売却益=所得」が発生しますから、基本的には確定申告が必要となります。ただ、売却価格がローン残高の残額よりも低く、儲けが出なければ税金は発生しません。また、購入した価格より安く売ったという場合も、税金は発生せず、申告により税金が戻ってくることもあります。
土地や建物を売却すると、必ず税務署から書類が送られてきます。個人の確定申告の期限は「1月1日~12月31日分を翌年の3月15日まで」なので、必ず忘れずに行なうようにして下さい。
「猫の目税制」と言われるように、納税ルールは毎年のように少しずつ改正されます。詳しいことは、必ず国税庁のホームページや税理士さんに確認しましょう。
国税庁:http://www.nta.go.jp/index.htm
(ここでは、平成25年3月時点での情報を掲載しておきます。)
まず、知っておきたいのは、住居としての自宅マンションを売却した場合は、優遇措置を受けられる可能性もあるという点です。
これは「3,000万円特別控除」と呼ばれるもの。住居としての家屋や敷地を売却した際に、発生した利益(=譲渡利益)から3,000万円を控除できる措置です。ただし、控除を受けるには、下記のような条件が付きます。
●自分の住居用として使用していた。
●3年前まで実際に住んでいた。
●3年以内に特別控除を受けていない。
●住宅ローン控除を受けていない。
●親族(両親や兄弟など)にマンションを売却していない。
などです。この他、面積や築年数、借入金のことなど細かい条件がありますので、詳しくは国税庁のホームページでご確認いただくか税理士さんにおたずね下さい。
中古マンションの場合、仲介手数料や登記費用などを差し引いた譲渡利益が3,000万円以内に収まるケースが多いので、こうした特例があることを頭に入れておくと良いでしょう。
ただし、あなたが買い替え目的で売却した場合、この控除を受ける時の注意点があります。それは、この控除を受けると、買い替え先の住宅で住宅ローン控除を受けられなくなるということ。
ですから、ローン控除と3,000万円特別控除のどちらが結果として得をするのかを、しっかり計算して判断する必要があります。
また、事業用のマンションの場合は、「買い替え特例」といって売却益が出た場合の課税を翌年に繰り越せる特例もあります。
もう一つ、消費税について気にされる方がいますが、個人の住居用の中古マンションの「譲渡利益」には、消費税が課税されることはありません。ですから、売出価格に「消費税相当分」を上乗せすることは考えなくて大丈夫です。