できる不動産屋の営業マンを見分ける3つの質問
査定を依頼する候補の不動産屋をピックアップしたら、実際に電話をかけてみましょう。
電話に出たときの応対で、「お客様を大切にする」良心的な不動産屋か、目星をつけることができます。
電話に出た人物に、まずこんなふうに質問してみて下さい。
【質問1】
「今すぐではないのですが、○○市○○町にある○○というマンションの売却を考えています。大体○㎡ぐらいの広さなのですが、いくら位で売れそうですか?」
こうした質問に、「その場所で、その広さでしたら、○○円ですね」と明快に即答するようでしたら、その不動産屋(担当者)は要注意です。
なぜなら、価格についてはケース・バイ・ケースで、一概にいくらと言えるものではないからです。
・いつまでに売りたいのか
・ローンの残債はいくらか
・住み替えのための売却なのか
といった個人的な事情を含むヒアリングをして、初めて適正な売却価格が出てくるのです。
つまり、この質問の場合、「実際にマンションを見ていないので、あくまで過去の事例を参考にすると…」というのが模範解答。その上で、あなたの事情を詳しく聞き、相談に乗る姿勢を見せてくれるようなら、信頼の置ける不動産屋と考えて査定をお願いする候補として良いでしょう。
次は、査定に来た「担当者」の見極め方です。この「担当者」は、あなたのマンションが無事売却されるまでお付き合いする人物。今後、わからないことや、困ったことがあったときには、逐一相談に乗ってもらうことになります。この人物との相性、信頼が置けると思えるかどうかは、重要なポイントとなります。
【質問2】
「占いで今年は不動産の売買は良くないと出ているのが気になっていて…」
あなた自身が占いに興味があるかどうかは別にして、試しにこのような質問を投げかけてみて下さい。その対応で、「お客様の立場になってアドバイスできる担当者か」を見極めることができます。
「占いは迷信ですから、気にする必要はないですよ」と決め付ける担当者では、ちょっと心の距離を感じます。マンションを売るという一大事の中では、ささいなことでも、不安や心配の種となるもの。それが決断を鈍らせ、売り時を逃す結果につながることもあります。
そんなとき、「占いではそのように出ていたのですね。しかし、不動産のプロの目から見ますと…」というように、あなたの悩みも受け入れながら、客観的なアドバイスを送ってくれる態度の担当者がいれば、心強いはずです。
この質問で、「小さなことでも一緒に解決してくれる頼れる担当者か」を見極ることができるのです。
【質問3】
「失礼ですが、宅建主任者の資格はお持ちですか?」
査定が終わった最後に、このように聞いてみましょう。ご存知かもしれませんが、宅建主任者の資格は、不動産の仕事をするために絶対不可欠というわけではありません。
宅建主任者だけができる仕事は次の3つしかありません。
・売買契約締結前に、宅地建物取引業者の相手方に対して、重要事項の説明を行う
・重要事項説明書への記名・押印
・売買契約書への記名・押印
これ以外の業務、つまり「査定」は有資格者でなくてもできます。しかし、査定に来た人がその後、売り出し中のアドバイザーとなっても、その人は「契約書」に押印できない人物だとしたら…売買についての責任者にはなれないということです。
もちろん、資格がすべてではないですし、資格がなくても優秀な人はいるかもしれません。しかし、マンション売却において「査定」は非常に大切なプロセス。そのような「場」に有資格者を送ってくるのが、責任ある不動産屋の態度と考えるのは自然です。判断材料の1つとしてご活用下さい。