欠点のあるマンション物件を魅力的に見せる裏ワザ
どんなマンションにも、長所と短所があります。立地条件も間取りも良い理想的なマンションであっても、買主から見れば「価格が高い」ことがデメリットに感じるかもしれません。一方、立地や間取りに少々難があったとしても、「コストパフォーマンス」に魅力を感じて買い手がつくことも考えられます。
売りに出す前や「なかなか売れない」状況が続くと不安が募っていくものですが、完璧な物件などありません。要は、長所と短所をトータルで考え、「プラス」と判断すれば買ってもらえるのです。
そのための方法として、次の2つが考えられます。
(1)長所を「表現を変えて」アピールする
たとえば、駅から1分の立地だけれど、コンパクトな間取りで収納力も低いため、なかなか買主が現れないとします。この場合、「駅隣」という長所を最大限にアピールすると良いでしょう。
「お子さんが自立して住み替えるなら、駅に近い立地は買い手がつきやすい」「賃貸にしても、借り手に困らない」など、別の側面からメリットを強調してみてはいかがでしょうか。また、収納力がない反面、荷物が増えずにスッキリ暮らせるというのも、メリットと感じる人がいるかもしれません。
長所をより魅力的に見せられないか、短所を魅力に変えられないか、不動産屋の担当者と一緒に頭を絞って考えてみると良いでしょう。
(2)「買主のニーズ」を掘り起こし、長所を創り出す
残念ながら、「これ」といった長所がはっきりしないマンションもあるかもしれません。その場合は、「物件そのもの」ではなく、「ライフスタイル」に焦点を当てた魅力の創造をしてみる方法があります。
キッチンカウンターが広ければ「休日には夫婦や親子でクッキングができる」、浴室の洗い場が広ければ「赤ちゃんの入浴もラクラク」、駐車場スペースが3台分あるなら「来客用駐車スペースも安心」など、実際に生活・活用する場面をイキイキと思い描けるような売り文句を考えてみると、新たなニーズ・魅力を掘り起こすことができるかもしれません。
住まいに求める夢は人それぞれ。利便性を重視する人もいれば、駅から少々離れても他に優先したい何かがある人もいるのです。マンションのメリット・デメリットを一面的にとらえず、多種多様な買主にとって「魅力」と映る点を探す視点を持つことが大切です。